気まま視聴覚室

人生は音楽だ。映画のような人生を。

ゲド戦記

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ゲド戦記

レイトショーで観てきました、「ゲド戦記」。最近けっこう映画館に足が向き気味です。

初日でなくともいいやと思っていたのですが、家のご近所で隅田川花火大会があるもので、そっちに人が流れて空いてるんじゃないかという理由で思い立ったわけです。案の定TOHOシネマズ錦糸町のネット販売でさくっとチケット買えました。レイトショーなのでお子様も少なく、静かに観られましたね。

原作は外伝も含めて全6巻の大作ですが、いずれも読んだことが無く予備知識ゼロ。公式サイトに掲載されているあらすじしか情報を持ち合わせていないまま観たのですが、ちょっと展開について行けなかった。分からないということではないのですが、設定が唐突に現れることによる難解さがあり、観ながら推測して補っていく感じ。

また、設定だけでなくストーリーにも急ぎすぎた部分があり、けっこうびっくりさせられます。登場人物の気持ちの推移の描写とかかなり粗いですな。伝えたいことを登場人物に全て台詞で言わせてしまう点もなんとも...。そういう意味では分かりやすいのですが。

ただし絵や音楽、声優陣のクオリティはさすがに高い。声優陣ではゲド役の菅原文太さん、テナー役の風吹ジュンさんが落ち着いた安定感のある演技で特に良く、アレン役 岡田准一さんとテルー役 手嶌葵さんの若い演技をがっちりサポートしてる。菅原文太さんの、あの年齢からくるだけでない説得力はなんだろね。

ちなみに帰宅してウィキペディアなどで確認したのですが、映画の中心となったストーリーは原作第3巻の「さいはての島へ」で、これに第5巻「アースシーの風」をミクスチュアしたもののようです。原作では各巻で登場人物それぞれをフューチャーした構成となっているので、全部読めばキャラクターへの思い入れが重なり、また違った視点で映画を観られそう。

ゲド戦記

...そんな盛り上がりの最中Amazonを見てしまった。全巻セットが販売中(7,350円)でしかも1,500円分ほどギフト券が余っていたこともあり、ついつい購入。とりあえず当面のあいだは電車での読書のネタには困らなさそうです。

となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」みたいなノリでお子様連れのご家族が楽しめるかはちょっとわからないですが原作を読んでみたい、というか原作読んで口直しをしたいなと思わせてくれる映画です。スタジオジブリ新時代の船出でもあり、応援はしたいですね。