Addicted to Mac

こころおどるコンピュータ。

Leopardさっくさく、Safariびゅんびゅん、Time Machineぐいんぐいん。

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Tigerから約2年半、満を持して登場したという言葉がぴったりのMac OS X 10.5 Leopard。先週末にインストールして数日間使っておりますが、日に日に感じるのはTigerに比べて格段に使いやすくなっていて、速くもなっているということ。そしてTime Machineなのですが、本当に天晴れなソフトを作ったものです、アップル。

Apple Store(Japan)

TigerのインストールがPantherからのアップグレードであったこともあり、さすがにハードディスクの中身が汚れてきていましたので、Leopardはクリーンインストールをしました。バックアップ作業に1.5時間、Leopardのインストールに1.5時間、ソフトウェアのインストールとデータの復旧に2時間。合計で5時間の長丁場でしたが、その甲斐ありすこぶる快調に動いております。

新機能が300を超えるとのことですが、挙げきれない細かな改善点やデザインの変更などもかなりあるようで、いまのところ毎日のように発見があります。よくここまでまとめあげたものだと感心しきりですが、多数の機能追加や変更があったにもかかわらずTigerから別物になったという印象は一切ありません。ITmediaのこちらの記事にも通ずることですが「はるかに洗練された」という印象。

Leopardの調子は極めて良好、いろいろなソフトがさっくさく

僕のMacはMacBook Pro (Late 2006)ですが、OSのもっさり感は皆無。64bit化されたことも大いに関係していると思いますが、起動も速いしOSのあらゆる動作がキビキビとしています。Tigerの場合メニューバーのパネルの表示が若干遅れることがありましたが、Leopardではさっくさく。操作に対するレスポンスが気持ちよく返ってきますね。Stacksのファイルが飛び出るアニメーションやプレビューでのズームインアウト時のアニメーションなど、グラフィカルな表現が増えましたが、ストレスを感じさせる長さではなく絶妙としか言いようのない動作時間が設定されています。もちろんCore Animationテクノロジの採用により、アニメーションがもたつくことは皆無。

アプリケーションの動きで言えば、とりあえずSafariが速すぎて酔いそうです。織田裕二なら「サァファリィがはぁあえぇんだぁ〜って〜」と絶叫するということに、疑問を感じる余地がありません。もはやニュアンスでしか伝えられませんが、このブログのように複雑なCSSで構築されたサイトもびゅんびゅん描画されます。Adobe CS3などの元々重いアプリケーションの動きに関しては、もう少し使ってみないことには分かりませんが、作業中のCPU発熱量は若干低くなっている模様。その他iPhotoのサムネイルのスクロール速度が異様に速くって感動しました。

アプリケーションの互換性

Leopardへアップグレードするとブルースクリーンが」など、アップグレードでインストールしたユーザの間でちらほら不具合が出始めているようですが、クリーンインストールしたLeopardの調子はかなり良好です。

起動できなくなったアプリケーションは特に無く、動作面では「ATOK 2007 for Mac」を除けば問題ないようです。

ATOK 2007で問題が発生するのはOffice v. X for Macを利用時のみではあるのですが、これが実は厄介。日本語入力をすると日本語のはずなのになぜか強制的に欧文フォント(American Typewriter)になってしまい文字化けを起こしてしまう。はじめはOffice側に原因があるのかと思ったのですが、システム標準の「ことえり」では正常に入力できますのでATOK側の問題なのでしょう。ATOKは11月下旬にLeopard対応パッチをリリース予定となっていますが、この不具合の修正はあるのだろうか。。最近はほぼGoogle ドキュメントに移行しはじめているのであまりOfficeの使用頻度は高くないとはいえ、毎回ことえりに変えるのは億劫なのでどうにかして欲しい。No more Microsoft OfficeってことでNeoOfficeでもいいのですが。

なお個人的に一番心配していたのがWindowsの検証環境に利用しているParallels Desktop for Macが正常に動作するかだったのですが、何のこと無い。こちらはLeopardでも動いています。

Quick Look

Quick Look

Finderまわりの強化で言えばCover Flowの採用が派手なのかも知れませんが、それ以上にQuick Lookの使い勝手がかなり良いです。これはあったら便利だろうねぐらいに思っていたのですが、気づいてみればファイルのプレビューにこんなにも頼っていたのかと自分でも驚くほど多用しています。Quick Lookのショートカットがスペースキーに割り当てられているため、アクセスしやすいせいもあるのかも知れません。FinderをカラムモードにすればTigerでもプレビュー表示はされるのですが、「もう少し大きくみたい」というときにすかさずスペースキー。画像・動画・Officeファイル・PDF・HTMLなど、多岐にわたる種類のファイルの中身を待たされることなく一瞬で見ることができます。Excelファイルの中身をExcelを起動せずに見ることができるのはかなり便利、シートの切換さえ出来ます。あまり期待していなかったので棚ぼた的な嬉しさがありました。

Time Machine

Time Machine

Time Machine最高。機能的には事前に把握していたつもりでしたが、実際に使ってみて確信しました。これはもの凄いソリューションです。エンドユーザが手軽に利用できるバックアップツールの世界に、パラダイム・シフトを起こしたと言っても過言でないかも。

Time Machineがバックアップの対象とするものがイマイチわからなかったのですが、それは環境設定画面で明らかになりました。Time Machineでバックアップされるのは

  • 過去24時間の1時間ごとのバックアップ
  • 過去1ヵ月の1日ごとのバックアップ
  • バックアップディスクがいっぱいになるまでの1週間ごとのバックアップ

で、要は「現在に近いほど細かい間隔でバックアップされる」ことになります。これは非常に理にかなっている。

現在何らかの作業をしていたとして、直近の時間ほどファイルの追加・削除・修正といった変更が加わりやすいものです。バックアップを必要とする状況が生じたとして、それは「やばい、誤って大事なファイルに上書きしてしまった」「うそだろ作ったはずのファイルが無くなってる」「やっぱり1日前の状態に戻したい」というように、戻りたい間隔は現在に近づくほど狭まってくるのではないでしょうか。

例えば「1日前の15:00に戻りたい」というニーズは大いに考えられますが、「4ヵ月前の13:00に戻りたい」というニーズはあまりありません。過去に戻るほどバックアップの間隔を大きくすればその分ディスクの容量を節約出来るわけで、より長期間のバックアップに耐えられます。バックアップの間隔を減らすだけであって、バックアップをしないということではないのでそれで充分なのです。

常にハードディスクのバックアップをしてくれているという状況が、こんなにも安心感のあるものだとは思いませんでした。過去のファイルを取り出すインターフェースは言わずもがな、アップルらしい美しく分かりやすい作りになっていますし、無駄にインターフェースを触りたくて起動したりしています。

250GBで10,000円切ってしまうような時代です。Time Machine用にハードディスクを用意すれば、それがあなたのタイムマシン。

ちなみにTime Machine用に設定したハードディスクのアイコンは通常のオレンジ色のハードディスクアイコンからメタリックなグリーンのものに変わり、ちょっとスペシャルな感じがして嬉しいです。スペシャルな感じといえばもう1個ありまして、AirMac Extremeに接続したハードディスク、通称AirMac Diskはメタリックブルーのアイコンに変わります。かっちょえぇ。こういう芸の細かさがGUIの質を上げるんだよなぁ。