Addicted to Mac

こころおどるコンピュータ。

MacBook (Late 2008)ではじまる新環境

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MacBook、Mini DisplayPort − Dual-Link DVI アダプタ、Adobe Creative Suite 4。いろいろなものが到着して週末にまとめて環境移行したのですが、ディスクの中身をできるだけクリーンにしようと思って移行アシスタントを使わなかったのですんげー大変だった。まずはMacBookについて。

MacBook (Late 2008)を発表とほぼ同時にBuy Nowしたのですが、30インチのCinema Displayに接続するための「Mini DisplayPort - Dual-Link DVI アダプタ」と一緒に注文して一括配送にしたところ、アダプタの出荷待ちで1ヵ月ほど待たされた挙げ句さらにアダプタの出荷が遅れるという事態に。さすがに待ちきれなくなって分割配送に切り替えてもらい、11月末に到着。

カタマリ

もうメディアやブログで多くのレビューが上がっていて語り尽くされた感がありますが、実機を見て触ってあらためて抱く感想は、本当に素晴らしいの一言。製品マトリクス的にはMacBookとMacBook Proという違いがあるものの、デザインが高精度アルミニウムユニボディで統一されて、スペック的にも劇的な差異は画面サイズやディスクリートGPUの有無くらいというほどProに肉薄したMacBook。“MacBook Pro 13インチ モデル” と呼んでも遜色のない出来映えで、アップル史上どころかラップトップ・コンピュータ史上でも最高なのではないかというくらいに、価格に対するクオリティの水準が上がっています。新製品を目の当たりにして毎回思うことだけど、アップル製品はサイトに掲載されている写真よりも実機の方がさらに魅力的に映るという点は他社がなかなか真似できることではないですね。

アルミのユニボディは正確無比な直線と曲線で構成されており、それが1枚のアルミ板から削り出されたとはにわかに信じがたい幾何学的な佇まい。おかしな話ディスプレイを閉じた状態ではそれがラップトップであることよりも、まずアルミという金属でできた「カタマリ」であることを認識させられます。見た目どおり剛性は申し分なく、隅を持って片手で運んでも見た目には一寸の ‘たわみ’ も生じている様子がない。手に持ったときのヒヤリとした温度さえその質感の上等さを雄弁に語っています。

飛躍的に向上したグラフィック性能

MacBook ProとMacBookのどちらを買うか若干迷ったのですが、MacBookがCinema Display 30インチに対応しNVIDIAチップセットを搭載したと聞いた時点でもうほぼ決まり。これまで使用していたマシンはMacBook Pro 17インチ (Late 2006)でしたが、基本的にはCinema Displayに接続して単一のディスプレイで作業するという環境に落ち着いていたので、打ち合わせなどで外へ持ち出すことを考えると小さい方がいいに決まってる。

MacBookで懸念されるのはこれまでProとの性能差が格段に大きかったグラフィック性能ですが、既報の通り飛躍的な性能向上が明らかになっていますし、実際に使ってみて今のところまったくストレスに感じることがなく、3DCGのレンダリングやムービー編集をヘビーユースする人でなければMacBookで十分満足できるというレベルにまで到達しています。

また、MacBook Pro 17インチ (Late 2006)のCPUはCore 2 Duo 2.33GHzで、一方MacBook (Late 2008)は2.4GHzで数値上ではあまり違いが無いように感じられるのですが、システムバスが前者の667MHzから1,066MHzと60%近く上がっていたりメモリの搭載可能容量が前者の3GBに対し6GB(公称4GB)になっていたりと、グラフィック以外の基本性能も大きく向上しています。その結果MacBookの総合性能は2年前のMacBook Proを完全に圧倒してしまっている。

特に驚いたのがVMWare Fusionの体感速度が雲泥の差であること。MacBook Pro (Late 2006)ではXPはまだしもVistaなんて重くてトロくて使えたものではなかったのですが、MacBook (Late 2008)ではVMWare上でまったく同じ設定でありながら非常にさくさく動いてくれる。さすがにネイティブ起動と同等とまでは言えないかもしれませんが、これなら実務上も支障なく使えると言える。あのVistaが。

どうせブラウザの動作確認やIEオンリーで対応しているサイトの閲覧にしか使わないのでそもそも使用頻度が高いとは言えないのですが、たまに起動するからこそ動作の緩慢さが余計に気に障るというもの。新しいMacBookでは仮想マシンのスリープやレジュームも速いのでそうしたストレスからも解放されそうです。

MacBook ProはMacノートの最高峰としてやはり憧れの存在であることに変わりはありませんが、2年の経過でMacBookに性能をあっさり追い抜かれてしまうことを考えると、デザインが共通化されたいま余程グラフィック性能を必要とするか、大きな画面サイズを望むか、MacBook “Pro” であるというステイタスへのこだわりがないとコスト面で納得できないかもしれません。自分の環境では高価なMacBook Proではなく今後はコストパフォーマンスが優れたMacBookを買い続けていった方が良さそうだな。。

Mini DisplayPort - Dual-Link DVI アダプタ

こいつの到着にはとにかく待たされに待たされた。MacBookと同時注文した時点で出荷が1ヵ月後の11月3週目になるという案内はあったのですが、いざその時期がやってきたかと思えば突然「部品の供給不足により1ヵ月出荷が遅れる」旨の一方的な通知が。そもそもCinema Displayに接続することを前提でMacBookを買ったわけで、これが無いと13インチの小さな画面ではとても作業なんて出来たものではなく、到着するまでMacBook以上に待ち焦がれた一品です。

結局発送されたのは12月16日だったのですが、実はこの日は “Mac OS X アップデート 10.5.6” がリリースされた日でもあるんですよね。なんかミョーだなと思ってアダプタのパッケージを確認してみると「Mac OS X v10.5.6以降」の文字が...。確証はありませんが出荷の遅れは部品の供給不足が主たる原因だったのではなく、v10.5.5以下ではOSに問題があって「動かなかった」のだと思う。

モノ自体は非常にシンプルな構造で、アダプタ部にDVIメス端子とUSBメス端子が付いており、そこから伸びるケーブルの途中から二股に分かれて先端はMacBook接続用のMini DisplayPortオス端子とUSBのオス端子になっている。たったこれだけのものなのですが、Mini DisplayPortで30インチ Cinema Displayを使うには必要不可欠のもので、価格は11,400円もしてケーブルとしてはちょっと高めの設定も問答無用で呑まざるを得ない。。

しかしそれでもCinema Displayに接続を行うととたんに快適なデスクトップが現れるわけで、MacBookでこれが出力されていると思うと感慨深いものがあります。できる子になったねぇ〜と。