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なぜなにどうして。

DisplacementMapFilter

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上の写真なのですが、クリックするとモインモインとなります。FlashのDisplacementMapFilterを使ってターゲットの写真を動的に変位させているのですが、これの取り回しがどうもピンとこないです。

ripple

DisplacementMapFilterはFlash 8で追加されたビットマップフィルタの一つで、Photoshopの「置き換えフィルタ」をFlash上で実現するものになります。上の例は、クリックと同時にマウスポインタを中心として写真に左の波紋画像(左は実際の50%の大きさ)を適用、さらに動的にその適用度合いを下げていくという単純なものです。画像が赤いのは、RGBの色情報のうちRのレベルを変位に利用する目的で作成したためです。

この置き換えに使うビットマップ画像はもちろん波紋である必要はなく、好きな形や模様に変えれば当然適用後の写真に起こる変化も変わってきます。そして、そのビットマップ画像をスクリプトで生成できてしまうのがFlashのおもしろいところ。置き換えビットマップにPerlineノイズ(フラクタルや乱流といった滑らかなノイズ)を動的に変化させながら適用すれば、水面のゆらめきなんかをスクリプトだけで生成できて、お!となります。こんなのFlash 7以前じゃなかなか難しいものでした。リアルに見せようとするならばAfter Effectsを使ったり、自力で魂のパラパラアニメーションを描かなきゃならなかった。

DisplacementMapFilterを使った表現の例としては、他にも炎だったり雲だったりが定番なのでしょうが、派手なものだとやっぱりバスキュールサイトのツボの所

いろいろいじりがいがあるフィルタであることは間違いがないんですが、広い領域に適用すると異様に重いのが悩ましいです。フルスクリーン状態で動的に変位させようものなら、Core 2 DuoのMacBook Proでもファンがもの凄い勢いで回り出し途端に悲鳴を上げる始末。いまのところはムービーの一部に小粋な演出を施す、というぐらいがちょうど良い使い道なんでしょうか。取り回しがひじょうに難しいです。

別段旬な話題というわけでもないのですが、Flash 8に関して取り残されまくりという自覚があり、いまごろ色々さわり始めております。にしても、ビットマップ画像をスクリプトで動的に描いて制御するという行為が激しく非感覚的。むじぃ。