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MTmailをFLV変換ツールとして利用、作成されたFLVファイルのファイル名をFlashで取得する方法〈前篇〉

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MTmail

なんだか長いタイトルになってしまったのですが、まとめるとそんな内容のエントリーです。何をやりたいかというと、最終的にhbkrのイエイリさんが作られたFlashの「動画モブログ」を作りたい。しかしサーバーサイドをいじれない僕みたいなへっぽこデザイナーには、携帯動画をFlashで使えるFLVファイルに変換してDBに登録するというプロセスがありえないくらい困難なのです。しかし、MTmailを使えばそのプロセスについてはお任せできることが分かりました。

ここではFlash上でFLVファイルのファイル名を取得するところまで解説。FFmpegを利用したサーバーサイドのスクリプトをさくっと書けちゃう人から見ると、なんかめんどくさいことやってるだけだと思いますのであたたかい目で見守ってやってください。

携帯で撮影された動画はAMC・3GPP・3GPP2と、キャリアや機種によってファイル形式が異なり、ブラウザで再生するにはQuickTimeなどのプラグインが必要だったりするため、あまり汎用性が高いとは言えません。しかしFlashの動画形式であるFLVファイルに変換ができれば、各ブラウザにほぼ標準でインストールされているFlashプレーヤを使って、ほとんどの人が再生することが可能な状態になります。

投稿した携帯動画をブログ上で再生可能なようにするまでには、携帯から動画ファイル付きメールを送信してから

  1. サーバーでメールを解析。
  2. 動画を取りだし、FFmpegなどの動画変換ツールでFLVに変換。
  3. 動画のほか、エントリーのタイトルや内容をDBへ登録。
  4. ブログを再構築。

というプロセスが必要です。そのほかFLVを再生するためのFlashインターフェースを用意する必要もありますが、これは僕の方で作れます。しかし上記(1)〜(4)にかけてはサーバーサイドの処理となるため、そこをさわれる知識や経験とアイデアが必要で、僕はここがてんでだめ。やっぱ勉強しなきゃダメだな...とは思っているもののなかなか手出しできず、若干あきらめかけていたのですが、既存サービスを使って解決できました。

さあ、MTmailの出番です。

MTmailは携帯からブログへの投稿を可能にする、いわゆるモブログを実現するサービスです。しかし実際にサービス内容を見てみれば分かると思いますが、非常に多機能かつ高機能なため「メール投稿アプリケーション」と呼んだ方が適切かもしれません。

このMTmailの一機能として、携帯の動画をブラウザ上で直接再生可能な状態にしてブログに投稿できるという機能があるのですが、これがまさしく上に挙げた一連のプロセスに相当するのです。しかも(たぶん)AMC・3GPP・3GPP2の全携帯動画ファイル形式に対応、投稿可能なブログサービスもMovableType以外に広範囲に渡っており、ひじょうに優秀です。MTmailに登録すればいきなり動画モブログが出来てしまうのですが、最初に行ったとおり目的は「Flash」でFLVファイルを利用することなので、そうするには多少の工夫が必要。

1. 動画モブログ用のブログを作る

FLVファイルのファイル名を取得するのに利用しますので、それだけが目的である人は特にデザインする必要はないでしょう。僕が作成したブログはこちらなのですが、movieのmoblogなのでmovlogという安易な名前を付けております。以下、この動画モブログ用のブログをmovlogと呼ぶことにします。

2. MTmailの登録・設定

トップページの「ご利用登録」から説明と指示に従って必要事項を入力すれば、すんなりと登録は出来ます。無事に登録が完了すると、投稿用の専用メールアドレスが発行されますので、お手持ちの携帯電話に登録しておきましょう。

設定のポイントとしては、[投稿先ブログ]に作成したmovlogを忘れず指定することと、[サイトの再構築]は「投稿と同時に再構築を行う」にしておくことです。他の項目については必要に応じて変更してご利用下さい。

3. 動画の投稿

携帯で動画を撮影し、発行された投稿用メールアドレスへ送信します。その際右写真のように、MTmailの独自タグを使ってタイトルや内容の指定が可能です。独自タグでMovableTypeのほぼ全てのフィールドへデータ登録を可能にしてしまっているのが、MTmailの優れた点です。ちなみに、間違いやすいのですが、メールの件名にはエントリータイトルではなくMTmail側で設定した「認証コード(投稿用パスワード)」を入力します。

投稿できる動画容量はMTmail側の仕様で200kB以下と制限されていますので注意してください。僕の使用しているau端末(W43S)の場合、撮影対象にもよりますが録画品質「高品質M(128x96)」の最長録画で200kB近くの容量になるようでした。

投稿後movlogへアクセスすると、送信した動画が他の項目とともに掲載されたのがわかるはずです。ちなみに、MTmailのデフォルトの設定では、動画部分をクリックすれば動画が再生されるように、自動的にインターフェースが組み込まれます。きちんとブログとしてデザインすれば、Flashを使わずとも立派な動画モブログになるというわけです。

さて、長くなりましたので今回はここまでといたします。投稿・変換されたFLVファイルのファイル名をFlash上で取得する方法については、後篇にて解説いたします!