おいしいくらし

「お。」とトクした気分。

Nike The Human Race 10Kに参戦!

text:
Nike The Human Race 10K 2009

Nikeが主宰する世界同時開催のランニングイベント、The Human Race 10K 2009に初参戦。日本のメイン会場となった富士山 本栖湖で気持ち良く走ってきましたよ。行ってからだいぶ時間が空いてしまいましたがエントリー。

The Human Race 10k

The Human Race 10K 2009はNikeが主宰する世界同時開催のランニングイベント。世界各国で同日に10kmレースを走るという大規模なもので、日本ではMUSICフェスが合体したメインの本栖湖会場をはじめ、4ヵ所のサテライトで開催されました。その他、会場に足を運ぶことの出来ないランナー達も同日中に走ればNike+を通じてバーチャルでレースに参加できるという画期的な試みや大々的なPRの効果もあり、ランニングイベントとしての注目度はかなり大きかったのではないでしょうか。

今年の正確な参加人数は今のところThe Human Race 10Kのサイト内では発表されていないようですが、僕が参加した本栖湖(富士山)だけで6,345人。世界で見ると最も参加人数が多かったメキシコシティでは13,631人、全体では118,630人オーバーにも上りました。そしてこれは会場で走った人だけを合計した数。これにバーチャルで参加したNike+のユーザーを含めるとかなりの数になると思われ、まだ第2回目の開催とはいえもう世界最大のランニングイベントと言ってしまって良いのかも知れませんね。

僕がランニングを始めたのは3年ほど前にガジェット好きの好奇心でNike + iPodの装備を揃えたのがきっかけなのですが、その時はわずか10回・合計で85km程度のランで飽きてしまいその後水泳に興味が移ってからは思い出すこともなくなってしまいました。そしてその水泳も夏を迎えると急にプールが混雑し、自分のペースで思うように泳げなくなったことで行くのが億劫になり止めてしまったのですが、何かしら運動してないとまずいよなぁと奮い立ち、今年の3月からランニング再開。

今回もNike + iPodを使ってのランニングなのですが、途中まではiPod nano (4G)がお伴でしたがiPhoneが3GSになってNike+アプリを搭載するようになってからは専らiPhoneで出かけています。夏場の暑さを乗り越えられるかが心配だったのですが、気づけばもう10月も終わり。何回かアプリの不調でせっかくのランデータが消えてしまったこともありましたが、もうすぐ合計走行距離が700kmに届くかというくらいまで続けられています。週に2回程度・合計で20〜30kmのランニングですが自分にとって無理のないペースをつかめたのかもしれません、3年前は走ることが辛いまま終わってしまいましたが、今回は良いストレスの発散手段かつ楽しいことと思えるようになったのが大きいですかね。たまになんでランニングするの?と聞かれるのですが、みなさんが週末にフットサルしたりバスケしたり水泳するのと同じ理由だと思います。

そういうわけで自分としては単にエクササイズとして楽しんでいるランニングだったのですが、走り慣れてきて若干レースへの興味が芽生え初めていたのも正直なところ。しかしフルマラソンはまだ自分には早いし、ハーフマラソンもコンディションが悪いと完走が難しいので二の足を踏んでいたところ今回のThe Human Race 10Kの開催情報を耳にして、10kmならいつも走ってる距離と変わらないという安心感もあり@idouble_kさんに声かけて、後から参加した@tokaton君との計3名で本栖湖のメイン会場で参加することに。

会場で、ひとりぼっち(泣)。

会場までのアクセスは河口湖駅からのシャトルバスやマイカーによる手段がありましたが、JTBの提供により都内各都市と会場を結ぶ往復のツアーバスも出ており、これが一番楽そう&値段がお手頃(4,500円)だったので事前に予約をしておいた。

新宿に6時集合という最近じゃほとんどしたことのない早起きが不安でしたが、若干遅刻気味になりながらもなんとかバスに飛び乗ってしまえば後は楽なものでした。しかしサービスエリアに着いて事件発覚。一緒に行くはずだった@idouble_kさんが池袋発のツアーバスにまさに乗ろうとした瞬間に仕事のトラブル発生で行けなくなると言うシェークスピア級の悲劇に見舞われ、無念の脱落というニュースが飛びこんできたのです。。

僕も@tokaton君もお互いの連絡先を知らなかったので@idouble_kさんにとりあえず連絡先をメールしてくれるようお願いをしたのですが、いざ会場に着いてみると自分が思っていた以上の大混雑でSoftBank回線は通話も通信も一切できなくなるというパンク状態で、携帯では連絡の付けようがなくなってしまいました。

しかも当日は約1,000人ずつ色分けされたグループが順次スタートするウェーブスタート方式が採られ、申し込みを3人まとめてではなく各自で行ってしまった僕らは当然のごとく違うグループになってしまいお互いを探すのはさらに困難な状況に。@tokaton君の色がピンクだということは知っていたのですが、6,000人の中から1人を探すなんてあれですよ砂の中から銀河を探すようなものですよ、燕よ高い空から教えてよ。

というわけでThe Human Raceはおそらく来年も開催されると思いますが、グループで参加されたい方々はぜひとも誰かに代表してまとめて申し込んでもらい会場へも一緒に行動したほうがいいです。泣ける。

赤い群

というわけで結局一人で走ることになってしまったレースですが、そもそも個人競技。せっかくのロケーションを目一杯楽しもうということでサクッと気持ちを入れ替える。当日の空は一面雲に覆われ、抜けるような秋晴れを期待していた僕としてはちょっと残念な天候。晴れていれば相当キレイな景色が広がっていたと思うのですが、慣れていない人には直射日光はキツイと思いますのでランニングするには最適だったと思います。

気温は予報でだいたい把握できましたが富士山の麓ということで高地にあるため若干冷え込み、体感でおそらく11〜13℃くらいだったのではないかと。実は9月のシルバーウィーク中にニュージーランドへ旅行に行ったのですが、オークランドの気温がちょうどそのくらいでしたのでカラダが覚えてた。走っている間は上はランニング用のノースリーブに今回のレース用にNikeが用意してくれたゼッケンナンバーがプリントされたドライフィットTシャツを重ね着、下は機能性タイツと短パンという装備で大丈夫な感じでした。

ただしスタートポイントまでの移動にこれだけの人数がいると時間がかかり、着替えてからレース開始まで1時間以上待つ羽目になったのですがその間が寒くてしかたがありませんでした。ウィンドブレーカーでも羽織れば良かったのですが、レース直前に預けることはできないためレース中に邪魔になるのが嫌で持っていきませんでした。ちなみに持参した荷物はクロークに預けるのですが、貴重品は預かれないという理由で財布などは持って走ることになります。クローク内は常にスタッフの方がいるので信用して預けてしまっても良かったと思うのですが、僕はバカ正直に財布持って走ってしまいいつもよりちょっと走りづらかったですね。。難しいと思いますがコインロッカーなどは欲しかったです。

着替え後、更衣室のテントから一歩踏み出ると野原一面そこかしこに赤いTシャツ姿の人・人・人。普段テレビのマラソンなどのイベントで見る光景はみんな思い思いのウェアに白のゼッケンというのが定番ですので、こんな風にみんな同じユニフォームだと人数も多いですし圧巻でした。赤は誘目色ということもあり7,000人近くの赤シャツの群を見ると否応にして気分も盛り上がってくる。

いざ、レーススタート。

さきほども言いましたが、今回のレースは約1,000人ずつ色分けされたグループが順次スタートするウェーブスタート方式。それ、選手それぞれのタイムはどうやって測るの?という疑問はごもっともですが大丈夫。事前にNikeから手配された「ICタグ」をシューレースにくくりつけて、スタートとゴールのそれぞれのポイントを通過すると機械が自動的に正確な個人タイムを計測してくれるのですね。ランニングイベントに参加するのが初めてだったので僕も最初は思わぬハイテクっぷりに驚いたのですが、最近(と言っても90年代後半から)は他のランイベントでも使われており今はごく一般的なシステムになっているようです。僕の記憶の中にあった小学校時代のマラソン大会とは訳が違う。

僕は申込みが早かったこともあり、一番最初にスタートするイエローグループに。会場からスタート地点がかなり離れており途中寒くて寒くてトイレに寄っていたらスタート30秒前にぎりぎり間に合った格好で、入念に準備運動したものの体がすっかり冷えてしまいガチガチになってしまった中スタート。グループ分けしたと言っても1,000人の集団で走り始めると初めは団子状態にならざるを得ずまともにタイム測れるのかと心配しましたが、計測開始となる本当のスタートポイントは団子がほぐれるスタートから400m先でした。つまり10kmのレースですが実際には10.4km走るということ。

周りに人が大勢の人がいる中走った経験がないもので始めのうちは走りにくくて仕方がなかったのですが、速い人はとっとと先へ行き遅い人はどんどん遅れていくので自然と自分の走るペースと近い集団に分かれていきます。そうなると自分のいつものペースで走れるようになって景色を観る余裕が出てくる。空が曇っていたため本栖湖の湖面は黒くどんよりとした水をたたえてあまり爽やかとは言えませんでしたが、川沿いを走るのと同様周囲がひらけており開放感があって気持ち良かったり、紅葉した木々が立ち並ぶ木陰の下をくぐるように走ったりするポイントや長い下り坂などコースが変化に富んでいて楽しかったです。散歩などにしてもそうですが、初めて通る場所というのはそれだけで新鮮なものですね。赤い集団の塊が徐々にほぐれていき赤い線となり湖を囲んでいく様子も見ていてなかなか面白いものでした。

レース結果はサイトで確認、世界と比較できる。

というわけでレースというよりもコースを楽しんだ感じ(うまくねー)だったのですが、さすがにラスト1kmくらいになるとTシャツの赤色の効果も手伝ってか闘争心に火が付き若干飛ばし気味でゴールまで突っ走りました。とは言うもののラスト1kmくらいのスパートじゃ大差なかったかもしれませんが。。

そんな僕のレース結果はこちら。レース結果が出たよということで後日Nikeからリマインドメールが届いたりもしたのですが、帰宅した時点でNike Runningのサイトから確認可能になっていました。僕はICタグ以外に実はNike+も使って走ったので2つの結果が出ているのですが、ICタグの計測で43分50秒(10.4km)・Nike+で43分22秒(10.73km)でした。

Nike+アプリのスタートボタンを押したのは0m地点でICタグのスタートポイントがあった400m地点よりもずっと前で、逆に終了ボタンを押したのはゴールよりも少し後だったのですが、何故かNike+アプリの方が時間が短くなるという不思議な結果。距離の誤差なら分からなくもないのですが時間の誤差となるとNike+アプリかICタグによる測定のどちらかに問題があったことになるのでちょっと疑問ですね。ただ43分台という結果は自分のいつものペースよりも早く、団子状態で出だしが遅れたにしては良いタイムで満足しました。

それにしても。自分では景色を楽しみつつ結構がんばって走ったつもりなのですが、本栖湖(富士山)だけで絞ってみても先頭集団の走りっぷりは異常です。1位の33分06秒って僕よりも10分40秒以上早いってことは、1kmあたり1分以上速く走っているってことですよ。エクササイズ目的で走っている僕とはちょっと走りの質が違うというか次元の違うところでがんばってらっしゃるのであんまり悔しいとも思わないのですが、なんでそんな速いのか本当に謎。テレビで観ていると地味な映像に見えますが、オリンピックなどに出場するプロのマラソン選手がどれだけ無茶苦茶な速度で走っているかなんとなく想像が付きました。速く走ることを目的にしているわけではないと言いつつも、たまには他人と競ってみるというのも変化があって楽しいものですね。隣を余裕な顔して抜き去られるとやっぱり悔しいので、もうちょっと速く走れるようになってやるか... などモチベーションにも繋がります。

いつか東京マラソンにも挑戦したいと思いつつ、ハーフの距離走るだけでぎりぎりな自分としてはまだまだ先の長い話しです。10kmやハーフ走った感じだとフルでもさして息は上がらないだろうなとは思うのですが、ハーフを超えると途端に脚にくるんですよね... ちゃんとジムとかでフォーム見てもらった方が良い気はしてる。

そんなこんなで終わったレース本番。その後はMUSICフェスだったのですが(もう本当にごめんなさいだけど)出ているメンツ全然知らない&魅力感じず大トリで登場予定のスチャダラは観たかったけども会場が激寒いし、前述したようにお仲間にも会えないという散々な状況だったので昼飯食って早々と会場から引き上げちゃった。ただ、メインステージ脇のNikeブースで安田美沙子が15分の短いトークショーをやっていたのでそれだけは観てきた。顔の大きさメロンほどしかなかったし寒いのにNikeの赤Tシャツ姿で健気にがんばってたしもう信じられないほどカワイイ。寒かった会場で唯一こころ暖まった瞬間でした、ハイ。

東京に戻った後は@idouble_kさんがあんまりにも残念だ(笑)ということで夕飯をご一緒しました。@tokaton君もなんとか間に合い、本当は朝からだったはずだけど夕飯でようやくメンツが揃うというおかしな一日でしたが、ひさしぶりにお二人に会えてえらく楽しい時間を過ごせますた。感謝!走って消費したカロリー以上のお好み焼きをたらふく食いましたが気にしない。