BLOG × WORLD ENDING

Nike+iPodが何かというのはそこら中のITサイトやブログで話題になってますので詳細は省きますが、要はNikeのスニーカーにNike+iPod Sport Kitに含まれるセンサーを取り付けて、iPod nanoにレシーバーを付けて走ると、ワークアウトの距離や時間・カロリーなどのデータが蓄積されます。そして帰宅後、いつものようにiPod nanoとiTunesの同期をかけるとワークアウトのデータがNIKE+というサイトに送信されて（NIKE+のアカウントが必要）、データの解析結果を凝りに凝ったFlashインターフェースでビジュアライズしてくれる。笑っちゃうほど簡単です。

冒頭のキャプチャ画像は、NIKE+で11月1日のワークアウトを表示させたものですが、横軸が走った距離・縦軸がペースを表すグラフになっています。自分でも驚くぐらい一定のペースで走っており、ほぼ一直線ですが、疲れて歩いたりすればグラフはちゃんと右下がりに変化します。見ての通り走った距離・時間・キロあたりのペース・消費カロリーが一目瞭然。グラフ中のマークは基本1キロ毎に付加されますが、iPod nanoからの音声フィードバックを得たり、パワーソングをかけたタイミングも記録されます。パワーソングはテンションとペースの上がるお気に入りの曲、ということなのですが、これはあらかじめiPod側で設定しておく必要があります。僕の場合はパワーソングかけてもちょこっとしかペース上がってない...。このほか月間や週間にデータを整理して閲覧することも可能。

と、ここまでは単なるデータ解析なのですが、NIKE+の真骨頂は「ジョギングを楽しくして続けさせる、様々なしかけ」にあります。

たとえば、ワークアウトの回数・距離・カロリー・ペースに自身の目標（=Goal）を設定して、現在の進捗をグラフで確認ができたり。僕の場合は「4週間で100kmのRun」と設定してみましたが、現時点の結果から言えば余裕で達成できそう。「じゃあ次回のゴール設定は思い切って200kmで！」とモチベーション上がります。それだけでも充分なのですが、さらに面白いことに複数ユーザー間（最大50人）でのGoal設定も可能になってます。参加者はもちろんNike+iPodのユーザーである必要がありますが、「時間はいくらかけてもいいから、とりあえず5人で10,000km走ろうぜ」みたいな企画を立ち上げることもできるんですねえ。mixi内に当然のごとくコミュニティが出来ていますので、その気さえあれば一緒に参加するユーザーを探すのは容易でしょう。

また、Leaderboardと呼ばれる機能では、全ユーザー中の自分のランクがほぼリアルタイムに反映されます。世界中の中であるいは日本の中で、距離・時間・5kmの最速タイム・10kmの最速タイム別に自分のランクを知ることができるぜ、と。いまのところ僕は10kmのタイムでジャパン・ランキング24位。まだまだ上がいる...、と考えるとプロやセミプロのランナーは燃えるのではないでしょうか。僕みたいなフィットネス目的のランナーでも見てて楽しいですから。

というわけで、自分でも信じられませんが、最近走るのが楽しみです。今後、すでに米国では展開中の「Sport Music」がiTunes Storeに上陸することになるでしょうし、NIKE+のサイトもますます盛り上がっていくそうなので、しばらく目が離せませんな。

それにしても、NikeとAppleのどちらが持ちかけた話かは知りませんが、鮮やかすぎる連携です。優れた情報リテラシーがコンシューマーに優れたイノベーションを提供し、NikeはiPodというインフラ（と言ってもいいですよね）を手に入れ、AppleはiTunesにスポーツミュージックという新たなカテゴリを開拓しました。ものすごい切り口。

あ、ちなみにNike+iPodの顔とも言えるNike Air Zoom Moire+のBlack/Redモデルはバカ売れで、現在在庫は極めて僅少とのことです...。Nike iDでオーダーすることは可能ですが、受注生産のため価格が3,000円ほど高くなるほか納期も時間がかかりますので、いますぐNike+iPodで走りたいという人はNike AirMax 180かNike AirMax 90あたりいかがでしょうか。僕はいまAirMax 180使ってますが、履き心地も良くクッション性が高いので長時間走っても疲れにくいですよ。デザイン的にはちょっと気合い入りすぎなので、やっぱりMoire+が欲しいのですが。