Crazy for Gadgets

毎日をちょっぴり楽しくしてくれる装置。

BOSE QuietComfort3のノイズキャンセリングがすごい

text:
BOSE QuietComfort 3

アップルストア銀座に出向いたところ、10月2日に発売を控えているBOSE「QuietComfort3」がiPod nanoとの組み合わせで先行展示されてました。ノイズキャンセリング・ヘッドフォンの購入を検討していたので、すぐさま試聴してみた。

最近なんだか神経が過敏になっているのも手伝ってか、人の話し声はまったく気にならないものの、周囲の雑音が気になって仕方がない。電話のコール音、パソコンのファンの音、エアコンの音、工事の音。もともと集中したいときに雑音があるとめっぽう弱く、集中力がぷっつりと切れてしまうことが多いです。先週は風邪で体調を崩してしまった上に、会社の階下でコンクリート削ったり砕いたりという派手な工事がずっと行われたため、気が狂いそうになるかと思いました。ふだん頭痛が出ることなんて滅多にないというのに、先週は鈍い感じの頭痛に悩まされてずっと調子わるい始末。んー、こう書くと随分ナイーブな奴のようですが、実生活に差し障りがあるかというとそんなことはないです。あくまで集中したいときの話ですよ。

そういうわけで、以前からノイズキャンセリング・ヘッドフォンに興味を持っていたのですが、理論的・技術的にはどういう仕組みのものか分かっていたものの、その効果のほどになんとなく疑問があって購入はしてませんでした。ノイズキャンセリングの機能が付いたものは価格帯がそれなりに上がり、かつ選択肢が少ないのも理由ですね。

ラインナップとしては、ソニー(MDR-NC50 / MDR-NC6 / MDR-NC11A / MDR-G94NC)・フィリップス(SBC-HN060)・ゼンハイザー(PXC300)・AKG(K28NC)・KOSS(QZ99)などが一般的なのでしょうか。

そして、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンで価格的にも知名度的にも自分の中で最高峰に位置しているのがBOSEのQuietComfortシリーズで、その最新モデルがBOSE QuietComfort3です。お値段はBOSEの直販サイトで47,250円と、他メーカーの2〜3倍というぶっちぎりの高価格設定。これが冒頭でもお伝えしたとおり10月2日より販売開始なのですが、その性能やiPod nanoとの組み合わせや如何に?という疑問に対する答えを、一足先にアップルストアで確認することができました。

まずはヘッドフォンを耳にあてるわけですが、QuietComfort3はオンイヤー型という、耳を囲うのではなく「耳に乗せる」タイプ。さわり心地はぷにぷにと耳たぶを少し硬くした感じの適度なもので、なかなか心地よいです。フィット感もよく、これだけである程度は騒音カットOK。夏はどうしても汗をかくので気持ちわるいかなと思いますが、それはヘッドフォンならみな同じか。

次にまだ音楽は鳴らさずにノイズキャンセリングの機能をスイッチでオン。すると驚いた。うまく表現ができないのですが、人でごった返してBGMがかかりまくってる店内が図書館のように静かに!...というのは言い過ぎにしても、ちょっとやそっとではなく劇的に騒音が緩和される。凄いです。空調やらファンの「コォ〜」という低周波は皆無と言っていいぐらい消え、人の話し声やうるさいBGMは、ちょうど水中に潜って息を止めているときのような聞こえ方に変わります。あまりの違いに耳を疑って何度もスイッチをオン・オフしてしまったのですが、これは感動ものかも。ちなみに技術的には人の声などの中音域も聞こえなくすることができるけど、危険回避のためにあえて低域のみのカットにしているのだとか。オレ的にはそれで充分。騒音って、大抵は低域ですもんね。

そしてようやくiPod nanoの再生ボタンを押してみるのですが、(店内の騒音下では)通常のヘッドフォンでは到底聴くことのできないだろう小さな音量で、ひじょうにクリアに音が伝わってくることにまた驚く。当然のことながら、音質自体も素人耳でもはっきり分かるほど良い。高音の伸びと中音の豊かさが素晴らしく、強調された低音の厚みがどしりとした安定感を与えているという感じです。iPod純正のヘッドフォン(イヤフォン)がいかに貧弱か分かる瞬間ですね。

機能的には是が非でも欲しい。精神の安定のためにも。しかし容易には手も足も出せないこの価格はハードル高いですねえ...。iPodが1台買えちゃいますもん。上に挙げたもっと価格帯の低いものの中に、ノイズキャンセリング効果だけでも同等のものがあれば欲しいところです。ご存じの方いらっしゃいましたら教えてくださいー。