Addicted to Mac

こころおどるコンピュータ。

Adobe Creative Suite 3が発表に

text:
Adobe Creative Suite 3

米国AdobeからCreative Suite 3(CS3)が発表されました。Macromediaを巨額で買収して無敵となったAdobeが、初めて全製品Adobe名義で放つクリエイティブ・スイート。そして、これはIntel Macユーザーにとっても歴史的な一歩となります。

一口にCreative Suiteとはいっても、製品構成により6つのパッケージが存在します。僕が絶対的に必要とするのは、その中でも「Web Premium」と呼ばれるパッケージ。Dreamweaver CS3, Flash CS 3 Professional, Photoshop CS3 Extended, Illustrator CS3, Fireworks CS3, Acrobat 8 Professional, Contribute CS3, Adobe Bridge CS3, Version Cue CS3, Adobe Device Central CS3, Adobe Stock Photos, Acrobat Conncectの総々たるラインナップで構成され、これひとつあればWebは完璧そして出版の方もそこそこかじれるよというまさにプレミアムな代物です。

PhotoshopやIllustratorがお気軽に買えるような価格のソフトウェアではないことは周知の事実だと思いますが、それに旧Macromediaのウェブ・スイートが加わってしまったら一体いくらするのだよと内心ヒヤヒヤしていたのですが、蓋を開けてみればWeb Premiumの新規ライセンス価格で1,599ドル(約189,000円)。おいそれと手を出せる金額ではないものの、目ン玉飛び出るほどの金額でもなく、上記の旧バージョンの製品構成にさらにInDesignとGoliveも加わったAdobe Web Bundle 2.3が281,400円であったことを考えると、妥当なラインとも言えます。

しかし驚いたのはMacromedia Stuio 8またはAdobe Creative Suite 2からのアップグレード・ライセンス。驚くことにWeb Premiumはたったの499ドル(約58,882円)です。Studio 8はバリバリ使っているもののPhotoshopとIllustratorは高くて手が出せず、ずっと旧バージョンを使い続けてきたのですが、新バージョンとの互換性面で、さすがに作業に支障が出てきたという状況。そこにCS3のこの価格での投入があるとあらば、それは絶好のタイミングっつうものです。

そしてCS3の登場はIntel Macユーザにとってはさらに別の意味があります。それは、ついにIntel CPUにネイティブ対応するということ。現バージョンの各製品は、そもそもIntel化前のPower PC向けに最適化をされており、本来ならばIntel Mac上では動作させることが出来ません。例えるなら、Intel Macにとっては別の言語を話す外国人のようなもの。しかしながらMac OS XにはRosettaと呼ばれる通訳がいるので、別の言語と意識せず普通に会話(=動作)することができるわけです。しかもその通訳がまれに見る優秀な通訳だったものだから、会話のディレイ(=動作速度の低下)をそれほど感じることなく、使うことができていたというわけです。

しかし通訳を挟んで会話をするのと、直接同じ言語で会話ができるのでは訳が違います。どちらがより速いかは誰の目にも明らかなわけで、CS3はその後者を実現させるものとなります。そして蛇足ながら、Mac OS XはCS3とほぼ同じタイミングで出荷されるのではないかという、次期バージョンのLeopardで、OSとして64bit化を果たします。同じマシンでもやはり処理速度が向上するのが確か(この恩恵に預かれるのはCore 2 Duo以降のマシン)なので、Intel CPUネイティブ対応と合わせて考えれば、かなりの処理速度向上が見込めるということになり、それはすなわち作業効率の向上を意味します。古いマシンからIntel Macに乗り換えた人は、特に旧Macromedia製品が速く動くようになって喜んだものと思いますが、CS3とLeopardの投入でまだまだ2段階速くなっちゃいますよー。普段使いまくるソフトだけに、これはひじょうにありがたい。

というわけで、出るか出るかと思わせながらなかなか出ず、がっかり気味のiPod貯金をCS3に回して即購入するつもりでおります。日本版のプレオーダー開始はいつになるやら。