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Parallels DesktopがBoot CampボリュームのVista SP1を破壊するかもよ

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Parallels Desktop kills Windows Vista SP1?

MacユーザのWebデベロッパーにとって最早欠かすことのできなくなったParallels Desktopですが、Boot CampボリュームにインストールしたWindows VistaへのService Pack 1(SP1)の適用はしばらく避けた方がいいかもしれません。

下調べ無しに勢いでインストールしてしまったところ、ParallelsからもBoot Campからも起動できなくなるという致命的な状況に陥りました。

Vistaは死んだ。」とまで報道され、ビル・ゲイツにも見放されたとされる哀れなWindows Vistaですが、XPに勝るパフォーマンスを引き出せそうな気配が一向に感じられないため、そう言われても仕方ないかなと思う今日この頃。Vistaのシェアは小さいと言われつつもなにしろ分母が大きいため、Vista上でのサイトの検証を行わないわけにもいかないので一応Boot Campボリュームへインストールしてありました。必要なときはBoot CampネイティブかParallels経由で起動するかのどちらかですが、頻度としては圧倒的に後者が多いです。

しかしながら。Parallels経由で起動したVistaは拍車をかけて遅い。トロい、トロすぎるっ!MacBook Proなのでマシンが遅いわけではないと思うのですが、たかがブラウジングでストレスを感じなければならないほどのモッサリ感はどうしたものか。そんな折りに登場したのがSP1で、これが大幅なパフォーマンス改善を謳っているとあらば導入しない理由はありません。で、疑うことなくインストールしてしまったのですがこれが誤りでした。

大きめの更新はいつも念のためBoot Campネイティブで起動して行うようにしており、SP1のインストールも例に漏れずそうしました。インストール自体は成功しBoot Campネイティブでは正常に動作するのを確認したので安心し、続いてParalles経由で起動させてみたところ、ブート中の黒い画面が表示されてしばらくしたところでシャットダウン...。

Parallels経由の起動を何度か試したものの、いくらやっても駄目でしたので、嫌な予感がして再度Boot Campネイティブで起動させてみました。途中までは正常に動作してデスクトップが表示されたのでホッと一息つきかけたのですが、タスクバーのステータス領域に何か新しいハードウェアを見つけたようなアイコンが一瞬表示されたかと思うと、OSがそのドライバのインストール処理を始めました。するとその瞬間に何か重大なエラーが起きたらしく、再び電源が切れるかのようなシャットダウン。こちらも何度か再起動を試してみたものの症状変わりません。

何のドライバをインストールしようとしているのか確かめようにも、シャットダウンをしてしまうまでの時間が短かすぎて確認できず。WIndowsの場合、電源を入れた直後にF8キーを押しっぱなしにすればセーフブートの選択が可能ですのでそれも試したのですが、セーフブート時には特に目新しいデバイスを見つけたような挙動をしないため、Macユーザの僕としてはそこでお手上げです。

同じような症状に遭っている人がいないか検索してみたのですが、出てきたのは次の情報のみ。内容としては、「Parallels経由でBoot CampボリュームのVistaを起動した状態でSP1の適用を行うと、次回Boot Campネイティブでの起動時にBoot Campボリュームが破壊される」というもの。

僕の場合にはBoot Campネイティブで起動した状態でSP1のインストールを行いましたし、症状も異なるので別の問題であるとも言えますが、共通して言えるのは、「Parallels + Boot CampボリュームのVista SP1使用下で、Vistaが壊れた」ということ。ほんとしょんぼりです。

日本語版販売元サイトの解説によると、Boot Campを使わず通常の仮想マシンとしてVistaをインストールしSP1を適用する分には不具合が起こらないと断言されていたので、素直にそれに従いました。

Windows上でデザインワーク等を行うことは一切無いため大切なデータが失われたという訳ではないのですが、Vistaの再インストールと認証作業・Windows Update・SP1再ダウンロード・SP1インストールにかかる時間を考えると気が遠のいていきそうでした。

休日になんとか頑張って環境を再構築しましたが、なるほど仮想マシンでは問題なく動作しますねぇ。Boot Campボリュームから起動したVistaよりもかなり機敏に動くように感じるのは、SP1の恩恵だけによるものでは無い気がします。もしかしてBoot Campボリュームから起動するより仮想マシンの方が速いの?

とりあえず快適とはとても言えないものの、すこしはマシにVistaが動作するようになって結果オーライです。これでXPともども仮想マシンになってしまったのでBoot Campは現在使っていないのですが、そもそもネイティブで起動する機会もないのでまあいいや。

ちなみにVMware Fusionの利用ではこのあたりの問題が起きていないっぽい。