MacBook × Windows Vista
Boot Campを使いMacBookにWindows Vista β2をインストール。
MacPeople 8月号に掲載されていた手順の通り実行したら概ねうまく行きました。うまくいったと言っても、単にOSがインストールできたというだけでいろいろ問題はありますが...。
以下Boot Campを利用したインストール方法ですが、XPを未だインストールしていない状態で行いましたので、XPからのアップグレードでは手順が変わるかもしれません。
また念のための前置きですが、Boot Camp自体がβ版である現時点で、MacBookにWindows Vistaを入れるという行為は、AppleもMicrosoftもそして僕も何ら推奨も保証もしていません。MacBookの個体差によりぶっ壊れる可能性も否定できないので、試される方はあくまでも個人の責任で実行ください。壊れるとまではいかなくても、Vistaインストール後はBoot Campアシスタントが起動しなくなるため、Vistaを削除するにはMac OS Xも含め起動ディスクを初期化する必要があります。
ちなみに、Windows Vista β2は配布予定数に達したため現在はダウンロードできません。さらに期限付きのソフトウェアであり2007年6月1日移行は起動できなくなる模様。
準備篇
- あらかじめWindows Vista β2のディスクイメージ(ISOファイル)をダウンロードし、インストールDVDを作成しておく。
- Boot Campパブリックベータをダウンロードし、MacBookにインストールする。
- Boot Campアシスタントを起動。
- Boot Campアシスタントの指示に従い、Macintosh Drivers CDを作成する(CD-Rが1枚必要)。
- Windows用パーティションを設定する。15GBほどは無いと、容量不足でインストールが続行不能になるので注意してください。インストール後、Vistaの占めるディスク容量は8.5GB〜9GBほどになります。
- Windows VistaインストールDVDを挿入し、再起動。
OSインストール前編
- [言語] [時刻と通貨] [キーボードレイアウト] を選択します。デフォルトで日本語仕様になっているため、変更の必要はありません。
- 「インストール」をクリック。
- [プロダクトキー] を入力して次へ。プロダクトキーはWindows Vista β2のダウンロード先の書かれたメールに記載されています。
- [ライセンス条項] が表示されます。「同意する」にチェックして次へ。
- [インストールの種類] を選択する画面となります。「カスタム」を選択して次へ。
- [インストール場所] の選択画面となります。「ドライブオプション(詳細)」をクリック。
- EFI隠しパーティションを削除する必要があります。先頭にある「ディスク0 パーティション1(200MB)」を選択し、「削除」をクリック。
- Boot Campアシスタントであらかじめ割り当てた、Windows用パーティション「ディスク0 パーティション2」を選択し次へ。
- [Windowsのインストール中...] 画面になります。スマートなMac OS Xのインストールとは異なり、ここから1時間以上は待たされますので、適当に休憩をとってください。
OSインストール後編
- 休憩から帰ってくると、ブラックアウトした背景に白文字のエラー画面(Windowsが正しく開始されませんでした〜)に遭遇します。一瞬ヒヤリとしますが、いちおうこれが正常(?)です。
- 電源ボタンを長押しし、強制シャットダウン。電源が完全に切れたら、再度起動させます。
- 再び[言語] [時刻と通貨] [キーボードレイアウト] の設定画面となりますが、先ほどと同じ設定でスルーします。
- [インストール] 画面となりますが、ここでは「システム回復オプション」を選択します。
- [キーボードレイアウト] を聞かれますが、デフォルトで設定されている「us」のまま続行。
- [スタートアップオプションに問題が見つかりました] とダイアログボックスが現れます。「修復して再起動する」を選びましょう。
- [Please wait while windows prepares to start......] → [Windowsのインストール中] と表示されます。自動で進行しますので放っておきます。
- インストールが終了し、続けて各種設定画面となります。
OS設定篇
- [国または地域] [キーボードレイアウト] を聞かれます。適切なものを選んで次へ。
- [ユーザー名] [パスワード] 等設定します。
- [コンピュータ名] [背景画像] を設定し、次へ。
- Windowsセキュリティに関する画面が現れますので「推奨設定を使用する」を選んで続行します。
- [時刻と日付の設定の確認] 画面になります。適切なものを選んで次へ。
- [開始する準備が整いました] と表示されれば、OSのセットアップは完了です。次へ。
ドライバインストール前編
「不明なプログラムが〜」「ユーザーの許可が〜」などWindows特有の口うるさい警告ダイアログが、想像を絶するほど頻繁に登場します。面倒ですが1つ1つ確認ボタンを押して続行しましょう。
- [ログイン] 画面に先ほど設定したパスワードを入力、ログインします。
- 用意した "Macintosh Drivers CD" の出番です。CDを挿入すると自動実行。
- [セットアップ言語の選択] 画面となりますので、「日本語」を選択し次へ。
- インストールウィザードが起動します。「次へ」をクリック。
- 使用許諾契約に同意し、「はい」をクリックします。
- ドライバファイルのインストールがはじまります。マシンが数分応答しなかったり、場合によってはフリーズすることもあるかもしれませんが、インストールを完了させます。
- Windows Vistaを再起動させます。うまくいっていればグラフィックドライバが無事インストールされ、高解像度(MacBookでは1280×800ピクセル)で表示されているはずです。もし低解像度のままでもあきらめず、ドライバインストール後編に進みましょう。
ドライバインストール後編
ここが一番の難所です。というのも、MacBookの個体差によりデバイスドライバがインストール出来たり出来なかったりします。
MacPeopleでは「グラフィックドライバとサウンドカードドライバがインストール可能」と伝えていますが、僕のマシンでは結果的にグラフィックドライバしかインストールされませんでした。そもそもがサポートされてOSのインストールであることを思い出して割り切りましょう。
- "Macintosh Drivers CD" を再度実行します。
- [セットアップ言語の選択] 画面となりますので、「日本語」を選択し次へ。
- インストールウィザードが起動します。「次へ」をクリック。
- 使用許諾契約に同意し、「はい」をクリックします。
- ドライバファイルのインストールがはじまりますが、ここが肝です。プログレスバーが真ん中を少し超えたあたりで迷わず「キャンセル」をクリック。
- [セットアップの中止] ダイアログが表示されますが、はいもいいえも選択せず、いったん放置します。
- エクスプローラを起動(Cmd+E)し、Cドライブの [Program Files] 中にある [Macintosh Drivers for Windows XP] フォルダを、フォルダごと任意の場所にコピーします。
- 放置していた [セットアップの中止] ダイアログで「はい」を選択、インストールウィザードを終了します。
- コピーした [Macintosh Drivers for Windows XP] フォルダを開くと、6つほどフォルダが内包されているはずです。フォルダの中にsetup.exeなど実行ファイルがあれば、それがデバイスドライバのインストーラですので、それぞれ実行します。
- おつかれさまでした。「とりあえず動いていれば」ひとまず成功といえます。
と、大変長丁場になりましたが以上が大まかな流れです。特にドライバインストール後編では、マシンが数分応答しなかったり、フリーズしたりということが多々あると思いますが、Windowsユーザーなら慣れっこですよね。
結局のところ僕のマシンではサウンドカードがNG、無線LANがNG、BluetoothがもちろんNGと、いろいろ不自由が多いものの有線LANはOKでした。無線LANに関しては、内蔵のAirMacはどうやっても無理のようですがITmediaの記事を見るかぎり、USB無線LANアダプタは使えるようですね。
インストール作業でうんざりしてしまい、他のソフトはまだ各種ブラウザ(Firefox/Opera/Netscape)ぐらいしかインストールしていませんが、OSを含め意外にサクサク動いております。Firefoxのエクステンションについても問題ない。
Internet Explorer 7+, Windows Media Center, Windows メール, Windows サイドバー, 新フォント「メイリオ」など新しく導入されたソフトウェア等もありますので、いじりがいはありそうですね。それに関してのレポートは僕の気が相当向かないかぎりやるつもりありませんが...。
なおもてはやされている感のある新UIのAero Glassは、見られないのが幸か不幸か分かりませんが、ひ弱なMacBookのIntel 945GMチップでは動作しません。Mac OS XのAquaはサポートするどんなMacでも動くのにね。
で、最後に言わせていただくと。Aero Glassを除いた他の部分のUIデザインなのですが、人それぞれですが僕には受けつけないです、気持ち悪いです。
こんなド派手な画面で毎日ログインすると思うと朝からげんなり。
スタートボタンの最悪なデザイン。プログラムへのアクセスのたびにこれを押させる気か。
なんだか全体的にやり過ぎ感を感じる。これでAero Glassが有効なら窓枠まで透けちゃったり、挙げ句の果てにウィンドウ切り替えの際に3次元アニメーションしちゃうのだとか。β版の悪夢だと思いたい。
僕もデザインを行う上で、それはもちろんサービス精神ゆえなのですが、意図せずやり過ぎてしまうクセがありことあるごとに怒られます。「削る」方が楽なのでまだ救いはあるのですが、何が本当に必要なのか見極めるのって本当に難しく感じています。お客さんやチームの意見を交えてデザインを削った結果、自分も納得できる結果になれば良いのですが、そうでないときにはがっかりしますし、絶対自分の方が良いと思っているときなんかは怒りさえ感じたり。
このへんの話はここでは余談になってしまうので、また別の機会に。