気まま視聴覚室

人生は音楽だ。映画のような人生を。

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

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ジャック・スパロウ再び。

言わずと知れた「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」の続編です。TOHO THEATER錦糸町でやっていた先行上映で観てきましたが、こういった映画は映画館で観るに限りますな。

エンターテイメントとしてハリウッドらしい仕上がりで、出演陣のキャラのタチ方が素晴らしいです。パート1制作時はまだまだ若手だったオーランド・ブルームとキーラ・ナイトレイが、いまや主役を張れるほどのドル箱スターに成長。オーランド・ブルームは良くも悪くもオーソドックスな演技でしたが、キーラ・ナイトレイは何だかはっちゃけていて、僕には新鮮でした。TRAILERでしか観ていないのであんまりいい加減なことは言えないのですが、「ドミノ」で得た経験を反映させてきてるのかなと。あ、この人こういう映画にも出ちゃうんだ、とけっこう驚きましたし今回のデッドマンズ・チェストを観て、ドミノの方も観てみたくなりました。

で、そんな2人とジョニー・デップがどう絡むかが非常に楽しみであったのですが、ぶっちぎりでカッコイイ。おちゃめでナイーブで嘘つきで頼れなくてちょっと卑怯者で。でも最終的には関係する人の心をとらえて離さない見事なキャプテン像。ジャック・スパロウここに在り、という印象です。

完全にモノにしてしまっているこの役柄ですが、本人も言っているようにローリング・ストーンズキース・リチャーズを一部モチーフとしているらしく、決定しているパート3での本人との共演が見物です。

演技と映像・音楽でなかなか満足できるものの、内容的には笑い・冒険・ロマンのバランスが絶妙だったパート1と比べると薄くアレッと思うかも。ただしこれくらいは言ってもいいと思うのですが、パート2とパート3は2つで1つ。パート3への伏線張りとしての位置付けだと理解するば納得できる展開でしたし、ラストに意外な人物が登場するのですが、それはもう少年漫画のように期待を煽られます。

パート3は来年5月26日に公開予定。10ヵ月以上も間隔が空きますし、1話完結型でもない今回の持っていき方。なかなか高いハードルですが、ゴア・ヴァービンスキー監督がどう出るか。楽しみです。