気まま視聴覚室

人生は音楽だ。映画のような人生を。

DEATH PROOF and PLANET TERROR in "GRINDHOUSE"

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DEATH PROOFPLANET TERROR

昨日はFM'Pほそさんとmozfactoryもつさんとともに新宿ホテルセンチュリーのカフェラウンジにてお客さんと打ち合わせ。そのあと上映後に終電が無いなんて考えない計画性の無さはなんのその、クエンティン・タランティーノ監督×ロバート・ロドリゲス監督による「グラインドハウス」(USA版)を観に行ってきました。チョーオモロカッタ。

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今回僕は関われずちと残念だったのですが、日本版のパンフレット・デザインを、実はaguijeともう一人別のデザイナーさんにてお手伝いさせていただいてます。身内で褒めあいもお恥ずかしいのですが、くやしいくらいに超かっこいいパンフです。デザイン・仕上げの質感はもちろんインクの匂いも嗅いでやってください。...リアルな物が世の中に出回るのってウェブとはまた違った感覚ですねえ。出来ることならサイトもやりたかった。

この「グラインドハウス」、本国アメリカ以外では「DEATH PROOF」「PLANET TERROR」としてそれぞれ再編集されたものが独立して公開されることとなったようですが、8月24日〜31日までの1週間は六本木となんば計2ヵ所のTOHOシネマズでUSA版が限定公開中となっています。

グラインドハウスとはそもそも、かつてアメリカの各地に多く存在をしていたB級映画ばかりを2・3本立てで上映する映画館の総称で、往年のグラインドハウスを現代に!というのが両監督のコンセプト。であればUSA版も観ておきたい。日本版には無いフェイクの予告編もあったりしてなかなかおいしい。

凝り過ぎ度がサイコーなんです。今言ったフェイクの予告編は4作品もあるし、静止画像のCMやらリール紛失のお詫びやらフィルム傷やらコマ飛ばしなどやりたい放題。ちなみに予告編4作品のうち3作品はなんと別の監督によるという力の入れよう。個人的にはイーライ・ロスによる「感謝祭」のノリがかなりツボでした。...ほんのちょっとネタバレなのですが

a man A: This is blood...
a man B: The son of a bitch!

このクダリのくだらなさ、両俳優の顔最高。映像をぜひとも見るべし。

DEATH PROOF・PLANET TERRORともホラーではありますが全く毛色の違う作品で、共通するのはそのB級度合。そりゃあ酷いもんです。が、ビジュアルや台詞まわしがいちいちカッコよくて。くだらなさが前提であることを分かっていて、グロさが大丈夫(主にPLANET TERRORの方)という人であれば、両作品十二分に楽しめるはず。かく言う自分もB級オタク映画は初心者ですがかなり楽しんだクチです。

単独公開のぶん、日本版ではカットされたシーンがより多く盛り込まれている構成なので、より細かいストーリーやらシチュエーションやらを理解できて、USA版を観ておくとスルメ的に味がしみ出る楽しみ方ができそう。第一弾となる「デス・プルーフ」の公開は9月1日から。